現在、家紋が多く用いられているのは、黒紋付や留袖などの着物やお墓などでしょう。しかし、家紋の使い方はそれだけではありません。
歴史を紐解けば、平安時代の公家たちは、衣類だけでなく、家具や器など数々の調度品に家紋をいれてきました。これはその持ち物の所有者を表すためだけでなく、家紋そのものをデザインとしてとらえ、装飾として取り入れたのです。
そもそも家紋は由来となる対象をデザインとして洗練させ、アイコン化したものです。そこで家紋をデザイン&ファッションとしてもっと楽しむ方法をお伝えします。
◎SNSなどのアイコンに 例:Twitter・Facebook・Instagram etc
家紋はそもそも家を表す「アイコン」ともいえるものです。そのためSNS などのアイコンとして活用するのは王道ともいえる活用法です。
◎会話のきっかけに 例:名刺 etc
名刺に家紋を入れることで、相手の視線をとらえることができます。そこで家紋の由来を話せば、その後の会話もスムーズになります。
◎長期間使用するものに 例:袱紗(ふくさ)・ネクタイ・カフス etc
袱紗やネクタイ、カフスなど、長期間使用するものに、さりげなく家紋を忍ばせることで、少しだけ粋な演出をすることができます。
◎プレゼントに 例:時計・マグカップ・食器・ゴルフマーカー etc
大切な人へのプレゼントに、家紋入りの品はおすすめです。他の人とは少し違うオリジナルな一品を送れば、きっと相手の方も喜んでくれるはずです。
※家紋入りのプレゼントを贈る際は、相手の家紋をきちんと確認してからにしましょう。
その他にも、現在は家紋のシールが多数販売されています。パソコンやスマートフォンに貼るのも面白いかもしれないですね。家紋を「冠婚葬祭」から解き放ち、もっと自由に楽しみましょう。
家紋研究家・森本勇矢