家紋は基本的に血縁関係によって受け継がれ、名字と対で用いられてきた歴史があります。
しかし、結婚や独立などで分家する場合は、本家と区別をするために、本家の紋を変化させることが行われました。
ちなみに家紋を変化させる場合は、原型が何であるのかが一目でわからなければいけないという制限があるため、その手法は主に三つです。
◎外枠や文様を付加する
◎原型の面影を残して変形する
◎原型を変形せずに同一の紋章を増やす
もちろん上記は主な手法ですので、「亀甲花角紋」のように、異なる紋章を組み合わせる手法もあります。また組み合わせとは逆に、「割梅鉢」のように紋章を分割する方法もあります。
詳しくは拙著『日本の家紋大事典』(日本実業出版社)に記載していますので、ぜひそちらも併せてご覧いただけますと幸いです。
家紋研究家・森本勇矢